7月22日 イコールネット仙台「女性のための地域防災リーダー養成講座」への講師派遣

イコールネット仙台は震災前から男女共同参画推進に取り組んできた市民団体ですが、昨年度から独自に、地域で活躍できる女性防災リーダー育成のための連続講座を企画・実施しています。

この全5回の連続講座の最終回の7月22日(火)に当センターから講師を派遣。会場はエルソーラ仙台の研修室、対象は仙台市内各地の女性たちです。

ご自身の経験の振り返りもかねて、災害とジェンダー課題の基礎について整理・共有したのち、ジェンダー視点や脆弱な人々の立場に立った、避難所開設・運営 机上訓練を実施(避難所に見立てた学校校舎の平面図などを用意し、シナリオとともに、災害発生直後の避難者受け入れから運営上のさまざまな問題まで、話し合って対応を考える訓練)しました。

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7月2日  岩手県男女共同参画センター「男女共同参画サポーター養成講座」への講師派遣

7月2日(木)岩手県男女共同参画センター「男女共同参画サポーター養成講座」への講師派遣を行いました。

参加者は岩手県全域の市町村の男女共同参画行政担当職員と、男女共同参画推進を担う市民リーダー約50人で、会場は岩手県男女共同参画センターが入るアイーナの研修室でした。

災害におけるジェンダー視点の重要性について事例とともに共有し、関連した政策状況について学習しました。昨年も同じ講座でお手伝いをさせていただきまたが、参加者のみなさまは被災の程度に差こそあれ、それぞれに被災経験や助け合い活動・支援活動の経験をお持ちです。しかし、特に直接津波の被害を受けた地域の方々への遠慮もあるようで、同じ岩手県内であってもそれらの経験を共有することは容易ではありません。

そこで短時間ではありましたが、参加者のみなさまには、可能な範囲でご自身の経験を書き出したり、グループで共有していただくことで経験を振り返りながら、東日本大震災の教訓を今後の防災や復興に生かしていく方向性について考えました。

第18回 ISA社会学世界会議とサイドイベントのご報告

横浜市で7月14日(月)~19日(土)にわたって第18回ISA社会学世界会議(横浜会議)が開催され、当センターの前身団体・東日本大震災女性支援ネットワークが行った調査や研修の成果から、「高齢化社会における地域防災体制とジェンダー」(7月17日)と、「災害時のジェンダーに起因する暴力」(7月18日)の二点について報告しました。どちらの会場も満員で、多くの質問やコメントをいただきました。

「災害とジェンダー」は、国際的な会議では関心が高いテーマの一つです。ジェンダーの視点を取り入れた災害対応、災害時の暴力に対する取り組み、原子力災害と男性、多文化共生と復興など興味深い内容の報告が、オーストラリア、イラン、ウクライナ、台湾などからも、ありました。

この社会学世界会議には、海外から「災害とジェンダー」分野の世界的な研究者が参加しているため、この機会を活用しようと、彼女たちと日本の災害とジェンダー分野の研究者・実践者が交流するワークショップが、7月20日に日本学術会議(東京都港区)で行われました。 続きを読む 第18回 ISA社会学世界会議とサイドイベントのご報告

第1回GDRR公開研究会(8月3日)報告「災害・復興時における女性と子どもへの暴力」

「災害・復興時における女性と子どもへの暴力」をテーマに、1回目の公開研究会が行われ(8月3日、東京・田町)、ジェンダーの視点から災害・復興に取り組む多様な立場の方々が約20名参加されました。講師は、同テーマで調査を行った旧東日本大震災女性支援ネットワーク調査チームの吉浜美恵子さん・ゆのまえ知子さん・柘植あずみさんが担当しました。

研究会の冒頭で、まず災害時における性に基づく暴力の加害と被害の実態について、調査結果の概要が報告されました。DV(ドメスティックバイオレンス)、そのほかの性暴力などの発生の傾向について紹介がありました。災害前からあったDVが悪化したり、再開したりする事例がみられること、性暴力が避難所の居住スペースでも起こっており、被害者の年齢は未成年から60歳以上にまで広がりがあることなどが紹介されました。

その後、参加者は、グループに分かれ、実際の事例を読みながら、なぜ災害における暴力が起こり続けるのか、また必要な防止の対策と対応は何かなどについて話し合いました。避難所のスペース活用や、相談体制の整備などが大切ですが、その一方で、日常から弱い立場にある人の状況が第三者に知られてしまったり、立場がさらに弱くなったりすることが、暴力の発生につながっていることも防止の対策で考慮しないといけないことが、議論されました。

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災害時の暴力を抑制したり助長したりする要因について議論する参加者

なお、この研究会では配布資料はありません。また第1回研究会報告のきかっけとなった調査報告書『東日本大震災「災害・復興時における女性と子どもへの暴力」に関する調査 報告書』(2013年、東日本大震災女性支援ネットワーク調査チーム編)の印刷冊子は在庫がありません。ただし、年内に当センターの協力者であるオックスファム・ジャパンのウェブサイトからダウンロードしていただけるようになる予定です。

国連防災世界会議に向けて

第3回国連防災世界会議に向けた勉強会「ジェンダー視点から考える復興・防災 ~東北での支援活動の成果と教訓~」(主催:オックスファム・ジャパン、Gender Action Platform (GAP), 国連開発計画(UNDP))が、7月3日に行われました。旧東日本大震災女性支援ネットワークの運営委員、皆川満寿美さん(東京大学社会科学研究所)、山下梓さん(エンパワーメント11わて)、私たちの2011年からのパートナーである石本めぐみさん(ウィメンズアイ)、当センター共同代表・池田恵子が講師を務めました。

東北での支援経験を、半年後に迫った第3回国連防災世界会議に、いかに反映していくのかについて、議論が行われました。

池田は、(1)災害(ハザード)を避けること、(2)被害を小さく留めること、(3)早期に回復すること、この3つのバランスが揃った社会こそが、災害に強い社会であるという趣旨の報告をさせていただきました。防潮堤の建設などは、あくまで(1)の災害(ハザード)を避ける効果しかなく、働きづらさ・貧困、子育てや介護の困難、社会への参画が容易ではない状態に、私たちひとりひとりがおかれている現状が放置された状態こそが、改善される必要があります。

女性のリーダシップについて触れた石本さんは、女性たちは、明確に「代表」や「リーダー」と名指しされるとかえって活動しにくくなることがあることを指摘し、女性の人材育成の難しさについて考えるきっかけとなりました。

これまでジェンダーの視点で取組が行われてきた、その積み重みを、しっかりと第3回国連防災世界会議に届けたいと思います。

災害・防災と男女共同参画に関する人材育成研修 – 大阪市立男女共同参画センター・クレオ大阪中央館で開催しました

国際協力NGOオックスファム・ジャパンの協力のもとで、昨年度に引き続き特定非営利活動法人全国女性会館協議会とともに実施している、災害・防災と男女共同参画に関する人材育成研修事業。今年度も、協議会に加盟している女性関連施設からの応募・審査の結果、3か所で実施することになりました。

今年度最初の研修は、7月30・31日と大阪市立男女共同参画センター中央館で開催。大阪市男女共同参画センターさんには広報や運営を担っていただき、わたしたちGDRRは教材の作成・提供と、講師派遣を行う形で実施しました。

プログラムは下記の通りです。1日目の〔4〕までは一般公開とし、2日間を終了した12人と併せて、全部で27人の参加がありました。

一般公開のプログラムでは、県外避難者でつくる、「避難ママのお茶べり会」代表・吉岡智佳子さんからも、避難生活に至る経緯や県外避難者が置かれている現状等についてもお話をいただきました。

女性の市民の方はもちろん、地域で防災活動を担っている男性リーダーの方、自治体の防災担当者の方、社会福祉協議会の方などキーパーソンとなる方々の参加が多く、グループワークでの議論も活発に行われ、研修の質を高めてくれました。

さまざまなタイプの大規模災害が頻発する昨今、受講生のみなさんの活躍を期待させていただくとともに、災害とジェンターに関する知識の普及・啓発に、私たちもより一層努めていかなければと、気が引き締まる思いを抱いた8月でした。

【1日目】
〔1〕災害と男女で異なる被災経験~防災力向上のために
〔2〕避難ママのお話~被災経験に学ぶ
〔3〕大阪市の防災対策について
〔4〕各地の取り組み事例から
〔5〕参加者による自己紹介・人材育成研修の意義
〔6〕地域の防災資源や現状について考える

【2日目】
〔7〕要援護者支援と多様性配慮
〔8〕災害時の暴力問題とその防止方法
〔9〕地域で活用してみよう! 避難所運営に関するワークショップ
〔10〕今後の普及に向けて

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クレオ大阪中央館での研修の様子

エナーソンさんと南三陸、郡山を訪問しました

7月22~24日にかけて、E.エナーソンさんと南三陸町と郡山市を訪問し、ジェンダー・多様性の視点から活動されている方々にお目にかかりました。東日本大震災の被災地を訪ねるのが初めてだというエナーソンさんは、1980年代から災害とジェンダーの研究に取り組でこられた、この分野のパイオニアの一人です。

南三陸町観光協会では、手工芸品の生産を行っている人々の研修会を見学させていただきました。震災から3年以上たち、今後も長く購入し続けてもらえる手工芸品を生産していくためには、商品の品質向上や販売戦略に工夫を凝らすことが必要となってくるそうです。みなさん、楽しみながらも真剣でした。

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手工芸品生産者のみなさんの作品を販売する仮設商店

 

また、復興に奮闘する地域の女性たちからお話をお伺いしました。海産物をつかったイベントで漁港と地域の復興を進めているA漁協婦人部の会長・Oさん、悩んだ末乾物工場を再建したTさん、仮設住宅の復興支援員Mさん。登米えがおネットの皆さんにも、避難所での活動を振り返ってお話を伺いました。みなさん、ありがとうございました。
 
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郡山では、避難所となっていたビックパレットを見学したあと、富岡仮設のおだがいさまセンターにお邪魔して、発災直後の避難時の子どもや高齢者への支援について、現在仮設住宅にお住いの皆さんの様子などをお伺いしました。

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おだがいさまセンターにて

また、福島第一原発の事故以来、郡山周辺に居留することを選択した女性たちの手記をとりまとめられた「市民メディア・イコール」の副理事長、遠藤恵さんにもお話を伺いました。

南三陸の訪問は、2011年以来の当センターの仲間である、ウィメンズアイさんに、郡山では復興庁の丹羽麻子さん、郡山市議の駒崎ゆき子さんにお世話になりました。ありがとうございました。

災害支援ツールの公開(2014年8月の西日本における土砂災害にあたって)災害時の被災者ニーズに関する聞き取りシート(2種)& 支援者のためのチェックシート ~要配慮者支援の視点・女性へのアプローチを重視して

各地に大きな土砂災害の被害をもたらした豪雨。被災地では、直接土砂の被害を受けた方はもちろん、引き続き土砂災害の危険性のある地域の方など、多くの人たちが避難生活を余儀なくされています。災害ボランティア等による支援活動も進められています。

そこで減災と男女共同参画 研修推進センターでは、支援に関わるみなさんの参考になればと、ジェンダー・多様性配慮の視点を反映させた、被災者の方への聞き取りシート(2種)を作成しましたので、紹介させていただきます。
 

また、支援のあり方について検討する際に役立つよう、内閣府の「男女共同参画の視点からの防災・復興取組み指針」の概要および、同 解説・事例集の、避難所の環境整備及び仮設住宅に関するチェックシートと、世界中で活用されている人道支援の国際基準である「スフィア基準」より、ジェンダー・多様性配慮に関連した部分を抜粋・意訳したものも紹介させていただきます(2)。

このたびの水害支援に関わる方をはじめ、各地で活用いただけますと幸いです。

 

(1)災害時の要配慮者支援を充実させるための被災に関する聞き取りシート(2種)

避難所の方向け(PDF)

在宅避難者の方向け(PDF)

 

(2)支援者の方向けの参考資料(内閣府の指針より)

①「避難所チェックシート(PDF)」 

②「応急仮設住宅チェックシート(PDF)
(ともに「内閣府男女共同参画局ウェブサイト 男女共同参画の視点からの防災・復興取組み指針 解説・事例集」より)

「スフィア基準に基づくジェンダー・多様性配慮のチェックリスト」(PDF)
(『男女共同参画の視点で実践する防災対策 テキスト 災害とジェンダー<基礎編>』より)

 
<活用される方へのメッセージ>

(1)被災に関する聞き取りシート

災害時に困難な状況におかれる傾向のある人たちの支援を充実させるためには、日頃から育児・介護に携わることが多く、家族の健康や衛生に気を配っている女性たちにこそ、重点的に現状や要望についての聞き取りをすることが不可欠です。しかし被災地では、女性たちの意見が汲み取られにくい状況に置かれたままになっているという状況は良く見られます。

したがって女性の視点は、女性のためだけではないということの理解を関係者の中で広く得ながら、効果的な聞き取りが進められるようにするためにも、こうしたシートが役立つと考えました。

聞き取りシートは、A4サイズで2ページのコンパクトなもので、立ち話などによる聞き取りでも活用しやすいように作っていますが、被災者の方自身に書きこんでもらうことも可能です。

文章を記入する欄はほとんどなく、チェックリスト形式なので、時間もかかりません。男性の被災者の方への聞き取りにも使えますし、聞き取りを担当する人が男性でも、内容が理解しやすく聞き取りを行いやすいよう、工夫をしています。

 

(2)支援のあり方に関する参考資料(内閣府の指針およびスフィア基準より)

東日本大震災で明らかになったさまざまな課題を踏まえて、2013年5月、内閣府男女共同参画局より、「男女共同参画の視点からの防災・復興取組み指針」およびその「解説・事例集」が公開されました。指針の概要はこちらです(内閣府男女共同参画局ウェブサイト 男女共同参画の視点からの防災・復興取組み指針 解説・事例集)。

被災者支援において、男女共同参画(ジェンダー)の視点がなぜ必要なのか、防災政策や被災者支援に具体的にどのように反映させていくべきかについて網羅的に記述されています。もちろん、災害時要援護者(要配慮者)の支援とも密接に結びついていることも強調されています。

中でも、指針の「解説・事例集」の最後に掲載されている、避難所および応急仮設住宅チェックシートは、A4サイズ1枚で、そのポイントがわかりやすくまとめられています。

また、国際赤十字運動、国連、災害救援に関わる国際協力NGO等の関係者で作られ、世界中で活用されている、人道支援に関する国際基準「スフィア基準」(日本語訳 難民支援協会のウェブサイト)から、性別や多様な立場に配慮した支援を行う際に重要となる部分を抜粋し、日本の文脈にあわせて翻訳したものを、当センターが作成したテキストより紹介させていただきました。

8月3日:第1回GDRR公開研究会のご案内

◆テーマ:【災害時の女性と子どもへの暴力】

災害時の女性と子どもへの暴力の実態、必要な取組みなどについて、参加者の皆さんと参加型のワークショップで考えていきます。旧「東日本大震災女性支援ネットワーク調査チーム」が行った調査についても、ご紹介します。

ご参加をお待ちしています!

◆報告:吉浜美恵子(ミシガン大学教員)
   柘植あづみ(明治学院大学教員)
   ゆのまえ知子(NPO法人フォトボイス・プロジェクト共同代表)

◆日時:8月3日(日) 13:00~17:00 (受付12:40開始)

◆場所:キャンパスイノベーションセンター東京 501AB室
〒108-0023 東京都港区芝浦3-3-6 (map

定員:35名(先着順)

◆参加費:資料代として300円

◆申込み:7月31日(木)までに、こちらの《専用フォーム》からお申込みください。

◆主催 減災と男女共同参画 研修推進センター(GDRR)
   

最近の講師派遣の様子~広がりが出ています

減災と男女共同参画 研修推進センターでは、講師派遣も重要な取り組みとなっていますが、昨年の冬頃以降(東日本大震災女性支援ネットワーク時代)この6月までの派遣実績を振り返ると、派遣先に広がりが出てきています。

ありがたいことに、引き続き女性関連施設からのお声掛けをいただいておりますが、加えて、下記のような団体や活動背景を持つ方の前でもお話をさせていただく機会があり、災害とジェンダー・多様性配慮のテーマの重要性に対する認識が、徐々に広がってきているように感じています。

7月以降も、男女共同参画センターの人材育成研修や、自治体の防災・男女共同参画担当職員向け研修や、自主防災リーダー(=主に自治会・町内会等の役員さん)対象の研修など、さまざまなところで、参加者のみなさまとご一緒に充実した学習の場を作っていけるよう努力していきます。

千葉センター_6月29日 図上演習4 千葉センター_6月29日 図上演習2

6月に千葉市男女共同参画センターで実施したトレーナー養成研修より。男女共同参画の視点を入れた、実践的な避難所開設・運営図上訓練に取り組んでいる様子。


<最近の特色ある講師派遣先の例>

県の民生委員・児童委員協議会の研修、消防大学校や人と防災未来センターにおける自治体・消防署職員向けの研修、市の管理職職員向け研修、災害ボランティアセンターの開設・運営を担う社会福祉協議会職員向けの研修、自主防災リーダー向けの避難所開設・運営図上訓練などです。

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