東北3県:震災後出産、うつ深刻 母親3割が精神不調

東北3県:震災後出産、うつ深刻 母親3割が精神不調
(毎日新聞 2017年4月23日)

 岩手、宮城、福島の東北3県で東日本大震災(2011年)直後に生まれた子どもとその母親を対象に、文部科学省研究班(代表=八木淳子・岩手医科大講師)が実施した調査で、72人の母親のうち21人がうつなど精神面の不調を抱えていることが分かった。親の抑うつや不安状態は、子どもの発達の遅れなどにつながる可能性があり、専門家は子どもの被災の有無にかかわらず、子育て家庭へのケアの充実を求めている。

 大きな災害の直後に生まれた子どもの発達環境に関する国内調査は初めて。研究班は15年10月~16年3月、3県の11年度生まれの子どもと母親計72組に調査を実施した。津波被害が大きかった沿岸部にある保育所で当時3歳児クラスに在籍し、調査への協力を申し出た母子が対象。県別では岩手30組、宮城16組、福島26組。

 精神科医や臨床心理士が母親に面接したところ、約3割にうつやアルコールなどに関連する問題がみられた。居住地による大きな差はなかった。

 厚生労働省によると、出産1カ月後に産後うつ病を発症した疑いのある母親は8・4%(13年度)。研究班は、産後ではなく子が3~4歳時点で調べており、うつ以外の症状も含まれるが、精神不調のみられる割合の高いことがうかがえる。

 また、子どもの発達状況を把握するため、絵画を使って語彙(ごい)力を問うなど4種類のテストを実施。4人に1人は認知機能の発達が遅れている疑いがあり、じっとしていられないなどの問題行動がみられる子も約2割に達した。いずれも標準を上回っていた。

 研究班は今年3月までに計約250組を調べた。母親の精神状態は最初の調査と同じ傾向が出ているという。今後、子どもの発達との関連を分析し、子どもが中学を卒業するまで同じ親子への調査を続ける。

 「いわてこどもケアセンター」(岩手県矢巾町)副センター長も務める八木講師は「震災後の生活環境の変化によって出産した母親がストレスを抱え、幼い子どもたちが親の精神状態の影響を受けた可能性が高い。災害後生まれの子の家庭にも支援が必要だ」と話す。

https://mainichi.jp/articles/20170423/k00/00m/040/104000c

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