佐賀県弁護士会による「被災者生活再建ノート」

被災者支援制度が一覧としてまとまり、ご自身の被害状況を整理して書き込むことができる被災者の生活再建を応援するノートです。

被災者の方自身の状態が客観的に整理されていれば、自治体や専門家の支援も速やかに受けられることでしょう。

自由にダウンロードや、印刷・配布していただくことができますのでご活用ください。

佐賀県弁護士会のサイトの記事

「被災者生活再建ノート」ダウンロード

 上記の佐賀県弁護士会のサイトの記事より引用

この度、佐賀県弁護士会では、支援制度を一覧としてまとめるなどして、災害時の相談対応の基となる被災者生活再建ノートを配布しています。 

被災者生活再建ノートは、受けられる公的支援制度などの必要な情報が漏れなく伝えられ、適正なアドバイスを継続して受けられるようにしたい、という観点から作成されています。

被災者生活再建ノートはご自由にダウンロードしていただき、印刷・配布してください。

被災者の方及び支援者の方に広くご活用いただき,被災者の方の生活が1日も早く再建されますことをお祈りします。

「水害にあったときに」~浸水被害からの生活再建の手引き~

この度は水害の被害に遭われたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。

浸水で家屋に被害を受けた方にはぜひお読みいただきたい情報をお届けします。

本手引きは、水害にあった被災者の生活再建を手助けするという目的のため、被災地の支援経験の厚い支援団体がその経験をもとに作成したものです。

以下から資料をご覧いただくことが可能です。

▼震災がつなぐ全国ネットワーク(震つな)
「水害にあったときに」~浸水被害からの生活再建の手引き~

 

特に、チラシ版(A4版4頁)が非常にわかりやすくお勧めです。

水害被害にあった際の必要最低限の情報を掲載しています。

 

上記から入手できますが、以下からも直接PDFでダウンロードができます。

補償をきちんと受けられるように片づけるまでに写真を撮るとか、後日カビが生えたりしないようにいかにしっかりと乾燥させるかなど、重要事項満載ですのでご活用ください。

チラシ版(4ページ)pdfダウンロード

これだけは知っておきたい!災害時の授乳支援の留意点

*災害時の授乳支援の留意点*

ミルク提供は赤ちゃんの健康リスクとの関係を理解したうえで慎重かつ丁寧に

 

■なぜミルクの一律配布はいけないのか?

大災害が起こると食料や安全な水を手に入れることが難しくなり、避難所では多くの人で混雑するなか集団生活をしなければならないため、感染症のリスクも総じて高まる傾向にあります。

しかし医療・衛生支援がおいつかないこともあるため(不衛生な状況による細菌感染や、ノロウィルスやインフルエンザなどの感染)。乳幼児の授乳支援にあたっては、栄養だけではなく、感染症予防も同時にしっかり考えていく必要があります。

その時、重要となるのが授乳支援のあり方であり、ミルクの取り扱い方です。
これを慎重かつしっかりと行わないと、善意で行った支援の結果が、母子に健康リスクにつながることさえありうるのです。特に国際基準では、ミルクを誰でも受け取れる形での一律の配布をしないように求めています。

なぜなら、母乳には赤ちゃんを感染症から守るための免疫成分がたっぷりと含まれており、これを一口でも飲ませることがとても重要なのですが、お母さんの状況を確認せずにミルクをお渡ししてしまうと、母乳分泌をさまたげてしまう可能性があるからです(もちろん、どうしても母乳をあげることが難しい人に、母乳を強要するものではありません!)。

また、普段から母乳をあげている人の多くが災害時にミルクに頼る状況となってしまうと、どうしてもミルクがないと生きられない赤ちゃんに、十分にミルクをいきわたらせることが難しくなる上、赤ちゃんの感染症のリスクが全体で高まってしまうことが懸念されます。

そこで、ミルク・母乳のそれぞれの授乳方法ごとに、どういった点に気を付けるべきかについて以下にまとめましたのでご覧ください。

なお、支援者の方向けに、現場での支援方法を順序よく説明し、なおかつお母様やご家族にお渡しして役立ててもらえる情報の入手先も入った資料が作成されていますので併せて参考としてください。

▼参考資料

「赤ちゃんの授乳支援にあたってのポイント」 (作成:「災害と乳児栄養」国際基準研究会)

 

■普段から《ミルクだけ》を飲んでいる赤ちゃんの場合

普段からミルクだけを飲んでいる赤ちゃんは、最も優先的に支援する必要があります。

ミルクが手に入らないと栄養が取れなくなってしまうことはもちろん、母乳を飲んでいる赤ちゃんと比べると、はるかに感染症にかかりやすいためです。

しかし、災害時にはミルク等の支援資源は限られていること、ランダムな支援だと、必要なミルクを受け取れる人と受け取れない人が出てしまいます。

また、哺乳瓶をしっかり洗浄消毒できないとかえって危険なため、災害時はコップでの授乳が推奨されています。そして、感染症のリスクが高いことから、いち早く医療関係者につなぐ必要があります。こうしたことからも、きちんとした支援体制や災害が終わるまで継続して一貫した支援ノウハウを用いることが求められているのです。

 

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■普段から《母乳》を飲んでいる赤ちゃんの場合

安心して授乳しつづけられるよう支援することで、赤ちゃんが安全に継続して栄養を取れるのに加えて、母乳に含まれる免疫成分により、汚染水の細菌/寄生虫による病気から児を守り、感染症を予防したり、たとえ感染しても軽く済むようになります(もちろん絶対ではありませんが、赤ちゃんを守る可能性をかなり高められることがわかっています)。

ただ、被災により普段と異なる状況に置かれた場合に、うまく母乳での授乳ができていないと感じる養育者や、本当は不要かもしれないのにミルクを求める養育者も出てくる可能性があります(※)。

その時に、ご本人の状況を確認しないですぐにミルクを提供してしまうと、赤ちゃんの感染症リスクを高めてしまうこと(母乳の免疫成分が摂取できない)、お母様も乳腺炎などのリスクを高めてしまうこともあります。

また、母乳がかなり出にくいような状況でも、一口でも赤ちゃんが飲めていれば、それだけで免疫の効果を得られますので、出にくいからといっていきなりミルクに完全に切り替えてしまうのではなく、ミルクと母乳の両方が飲めるように支援することが大切です。

さらに、ミルクを与える量が増えると母乳の分泌は減る関係にあり、支援者がミルクを無制限に配布してしまうことで、母乳を飲んでいた赤ちゃんまでミルクが必要になると、ミルクの数が足りなくなるおそれもでてきます。そのため、やはりきちんとした支援体制や支援ノウハウを用いることが求められるのです。

 

■すべての赤ちゃんの災害時の安全・安心のために

ミルクによる授乳、母乳による授乳、その混合による授乳のいずれにおいても、安心して過ごせる環境を提供して、当事者の気持ちに寄り添って支援することが重要です。もちろん、自治体、専門団体、民間の支援団体の間のしっかりとした連携のもとでの、体系的な支援体制の構築も急務です。

なお、災害時の乳幼児の栄養支援について、さらに詳しい情報を知りたい方は、母と子の育児支援ネットワークの災害情報のページをご覧ください。

 

※ 母乳が外に出るまでには、2つのホルモンが影響しています。
母乳を作り出すホルモンは、赤ちゃんが乳房を吸うとその刺激によって働き、母乳を作りつづけるので、実はストレスは関係ありません。

しかし、もう一つの母乳を押し出すホルモンが、緊張などで動きが鈍る場合があります。

そのため、リラックスしておっぱいを吸わせ続けると、多くの場合はまた出るようになることがわかっています。

この時に、すぐにミルクに切り替えてしまうと、余計に母乳が出にくくなり、お母様の心身の影響につながる場合があるのです。

もちろん、それでもどうしても授乳が難しい場合は、絶対に無理強いするようなことはやめましょう。可能な限り早く医療機関につなげるようにしてください。

シンポジウム“女性の力で変革を”  3.11から5年 忘れない・つながる・動く

6月11日(土)、港区男女共同参画センター リーブラのホールにおいて、男女共同参画と災害復興ネットワーク(JWNDRR)主催の「シンポジウム“女性の力で変革を”3.11から5年 忘れない・つながる・動く」が開催されました。当センターも協賛させいただいたこともあり、当日会場で登壇者のお話をうかがいました。

●第1部 基調講演

はじめにJWNDRR代表の堂本暁子さんより講演があり、この5年間の取り組みの振り返りがありました。また、おなじくJWNDRRの大野さんからは、5月にベトナムで行われたジェンダーと防災に関するアジア太平洋地域会議(地域の防災計画へのジェンダーの反映を推進する目的。UN Wemwn主催)の参加報告があり、3日間の成果としてまとめられた「ジェンダーと災害リスク削減に関する行動のためのハノイ提言」の概要も資料とともに紹介されました。そこでは特に、現状把握や分析に不可欠な、災害に関連したジェンダー統計の重要性も指摘されたそうです。 続きを読む シンポジウム“女性の力で変革を”  3.11から5年 忘れない・つながる・動く

避難所運営の手引き〜男女共同参画の視点を取り入れて〜(四日市市危機管理室 作成)

四日市市では、避難所生活を見越した事前の準備を進めるために、既に避難所運営マニュアルが市内の地区防災組織等で整備されていますが、このたび、男女共同参画の視点を取り入れた避難所運営の行うための手引きが作成されました。
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すでにある避難所運営マニュアルの見直しの際や、防災訓練・学習の際の活用が期待されています。

大規模災害から命と暮らしを守るための
避難所運営の手引き 〜男女共同参画の視点を取り入れて〜

前半6p(PDF・3M) 後半6p(PDF・3.1M)
四日市市 防災情報のページ

ワーキンググループは2015年10月に発足し、3回のワーキングで内容等について協議しました。委員には、四日市市防災・減災女性セミナーなどの講座受講者等から8名、そして、減災と男女共同参画 研修推進センターから浅野が座長として参加させていただきました。

東北の女性センターが中心となって作成したマニュアルや国の指針など、被災地の実情を反映した各種資料も参考にしながら、女性、要配慮者、高齢者、子どもたちなどみんなに気を配り、安全・安心な避難所づくりの一助になればとの思いで作成されました。

内容は、避難生活における問題、女性の視点と参画の必要性、避難所運営のポイント、事例紹介、チェックリストなどです。

四日市市自治会連合会、四日市市地区防災組織連絡協議会も作成に協力しており、現在、地域での具体的な活用方法が検討されています。

被災者支援の基準・ツール集

ボランティア活動で被災地へ入る方へ

災害時の被災者支援ツール 〜いのちと健康を守るために

大規模災害から命と暮らしを守るための避難所運営の手引き 〜男女共同参画の視点を取り入れて〜

ボランティア活動で被災地へ入る方へ

多様な被災者への支援の視点にきづき、自身の安全確保も促す、ボランティア参加者向けの配布資料を作成しています。ぜひご活用ください。

下記より、PDFをダウンロードできます。
一人ひとりを大切にできるボランティア活動のために(PDF版)
 

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災害時の被災者支援ツール 〜いのちと健康を守るために

地震、土砂災害の被害を受けた方向けの支援には、様々な視点での配慮が必要です。

減災と男女共同参画 研修推進センターが、今までの活動から災害支援活動を進める際の基準やチェックシートを作成しました。

ぜひご活用ください。

 

(1)災害時の要配慮者支援を充実させるための被災に関する聞き取りシート
避難所・在宅避難者(兼用)(全2ページ)(PDF)

<オモテ面>
kikitorisheet01

<ウラ面>
kikitorisheet02

(2)支援者の方向けの参考資料(内閣府の指針より)

①「避難所チェックシート(PDF)

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②「応急仮設住宅チェックシート(PDF)
(ともに「内閣府男女共同参画局ウェブサイト 男女共同参画の視点からの防災・復興取組み指針 解説・事例集」より)

「スフィア基準に基づくジェンダー・多様性配慮のチェックリスト」(PDF)
(『男女共同参画の視点で実践する防災対策 テキスト 災害とジェンダー<基礎編>』より)

 

 

こちらも参考にしてください。

災害支援ツールの公開(2014年8月の西日本における土砂災害にあたって)災害時の被災者ニーズに関する聞き取りシート(2種)& 支援者のためのチェックシート ~要配慮者支援の視点・女性へのアプローチを重視して

ジェンダー・多様性配慮とリスク削減に関する公開イベントのお知らせ

JICA主催の表記イベントが開催され、当センター共同代表の池田恵子もパネル討議のモデレーターとして登壇いたします。アジア各国の防災関係者が集い議論するというまたとない機会です。ぜひご参加ください。 続きを読む ジェンダー・多様性配慮とリスク削減に関する公開イベントのお知らせ

NHKの海外向けラジオ放送で紹介されました

防災や災害支援にジェンダー・多様性の視点を導入するための活動が、NHK国際ラジオ放送の15分程の番組で紹介されました(英語はじめ欧米・アジア・アフリカの18言語で、9月23日に放送)。

茨城県の行政職員・地域の防災リーダーの皆さんの研修(当センターの池田恵子が講師を務めました)の様子や、静岡県駿東郡長泉町の「女性の視点による避難所立ち上げ訓練」や性別役割分担にこだわらない防災訓練を行う自主防災組織と、そこで活躍する女性リーダーの活動などが、訓練の取材やインタビュー入りで紹介されました。また、1990年代からジェンダーの視点による災害への対応を実施しているバングラデシュのNGOの活動が紹介されました。、洪水頻発地域で活動するNGOの女性スタッフが、この方針を最初に導入した当時の困難と、それをどのように乗り越え、現在、方針が地域の災害への備えや復興に定着するにいたったのかについて話しました。

日本は、防災・災害対応・復興にジェンダー・多様性の視点を導入する活動は、世界の国々よりは遅れて開始され、今後これから定着に向けて進んでいかねばならない状態です。それでも地域の皆さんの活動は着実に進んできていることが、発信されたと思います。

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