調布市の地区協議会とは、おおむね小学校区をひとつのコミュニティエリアとして、地域の活動団体や個人を横糸で結んだネットワーク組織です。地域では、自治会・子ども会・民生委員・PTA・健全育成・学校開放・消防団・商店会・ボランティアサークルなど,多くの団体がそれぞれの目的に応じた活動を行っていますが、地域にある既存の組織だけでは対応できない、もしくは複数の組織で取り組んだ方がより効果・効率的な課題に対して、各団体が連携し、協力していくことで課題の解決に取り組んでいます(調布市のウェブサイトより)。
この日は、市内で一斉に防災に関する訓練や研修が行われる日となっているそうですが、わたしが訪ねた地区では小学校を会場に、避難所運営に関する講演とグループディスカッション(ともに浅野が担当)と、消防署および地元消防団員による消火訓練・応急救護訓練などが行われました。
参加者は、自治会関係者、PTA、会場となった小学校の先生、隣接する中学校の先生と中学生(この小学校の卒業生)、障害を持った方などです。避難所運営に関するグループディスカッションでは、できるだけいろいろな立場・年齢が混ざるように7・8人~十数人で輪になってもらい、避難生活で起こりがちな問題について、どのように対応すべきかについて話し合ってもらいました。
体の不自由な障害者の避難所への誘導、人数に足りない食料の配分、食物アレルギーの人への配慮、介助犬を伴った人への配慮、小さな子どもや生徒に必要な環境などをテーマとしましたが、中学生も大人とともに懸命に考えながら、真剣に議論に参加してくれました。
このように、さまざまな立場の老若男女、地域と学校が日常から交流を図り、対等な仲間としてともに話し合い、活動に取り組む場を作っておくことが、なによりもの地域防災力の向上につながると感じました。
(浅野)