障害者の3割「避難できず」 「地域とつながりない」22% 別府市、熊本地震で亀川地区調査 [大分県]

障害者の3割「避難できず」 「地域とつながりない」22% 別府市、熊本地震で亀川地区調査 [大分県]
(西日本新聞 2016年06月17日 00時14分)

 別府市は、同市亀川地区の障害者を対象にした熊本地震に関する聞き取り調査結果を公表した。およそ5人に1人が日頃から地域とのつながりがなく、避難をしたかったができなかった障害者が3割いた。市は「普段から地域とつながり、災害時には駆けつけてくれる体制を整え、命と暮らしを守る仕組みをつくりたい」としている。

 調査は5月9~13日、障害者の防災対策に取り組む市民団体「福祉フォーラムin別杵速見実行委員会」などと共同で101人から聞き取った。年代は20~80代、1人暮らしは22%。

 それによると、「日頃からどんな人とつながっているか」との質問に「隣近所」が63%、民生委員17%、自治委員10%で、「特につながりなし」との回答が22%。「民生委員がいつも代わり覚えられない」「障害者の友人とは連絡を取った」などの声が寄せられた。

 避難をしなかったのは74%。うち「避難ができなかった」と回答したのは41%で、全回答者の31%に上った。地震直後から数日間で困ったことでは「睡眠」(47%)、「入浴」(17%)、「食事」(12%)が多く、「トイレやエレベーター、移動についても問題視する意見が少なくなかった」(市危機管理課)という。

 「知りたい情報が得られなかった」との回答は18%。市が作成した防災マップや福祉避難所などについて「いずれも知らない」と回答したのは46%に上った。

 市内には災害時に支援が必要な高齢者や障害者など災害時要援護者が約6千人いる。市は現在、市内の地域包括支援センターや自治会などと連携し、高齢者に地域と医療、福祉サービスを一括提供する地域包括ケアシステムの中に、障害者を組み込んだ形での仕組みづくりを模索している。今回の調査もこの仕組みづくりに生かしていく。

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/oita/article/252423

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