福島県民に世論調査「元の暮らしができるようになるのは20年以上先」

元の暮らしまで「20年超」5割 福島県民に世論調査
(朝日新聞 2017年3月3日)
http://www.asahi.com/articles/ASK2W4JDWK2WUZPS001.html

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から6年になるのを前に、朝日新聞社と福島放送は共同で、福島県民を対象に世論調査(電話)を行った。県全体で、元のような暮らしができるのは、今からどのくらい先になると思うかを聞くと、半数が「20年より先」と答えた。

 調査は2月25、26日に実施した。事故の半年後に初めて行い、今回が7回目。元の暮らしができる見通しは「20年より先」50%、「20年ぐらい」21%、「10年ぐらい」16%、「5年ぐらい」7%の順だった。

 今回から18歳、19歳が調査対象に加わり、単純比較はできないが、2013年調査では「20年より先」は60%。減少はしたが、依然前途が見いだせない心境がうかがえる。復興への道筋についても、「あまり」47%、「全く」9%を合わせた「ついていない」が過半数を占めた。
 また、福島県民であることで差別されていると感じることがあるかは、30%が「ある」と答えた。原発事故の被災者への関心が薄れ、風化しつつあると思うか、の問いには「風化しつつある」が74%に達した。

 一方、原発事故に対する政府対応には「評価する」21%、「評価しない」60%。東電の情報公開に対する姿勢には「あまり」「全く」を合わせた「評価しない」が81%にのぼり、「大いに」と「ある程度」を合わせた「評価する」18%を大きく上回った。

 政府は総額21・5兆円に増えた原発事故の対応費について、電気料金の上乗せなど国民負担を増やして賄う方針だ。この事実上の東電救済策に対し、76%が「納得できない」と答えた。2月の全国定例調査で同じ質問をしたところ、「納得できない」は60%で、福島の方が多かった。
 原発の再稼働の賛否は福島では「反対」が82%、「賛成」は9%にとどまった。2月の全国調査では「反対」57%だった。こちらも福島の方が反対が強かった。

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